外国人観光客に旅行を楽しんでもらい、「また来たい」と思ってもらえるようなおもてなしを成功させるには、お互いの文化や習慣を理解することが大切です。
観光案内所には海外のお客様の目を引くようなディスプレイや装飾を施し、積極的に声かけを行いましょう。
案内をする際は、丁寧なヒアリングと柔軟な対応が求められます。
この記事では、外国人観光客への「おもてなし」を成功させるポイントを3つご紹介いたします。
海外のお客様をおもてなしするためには、相手の国の文化や習慣を理解するだけでなく、日本の文化や習慣に対して、改めて理解を深める必要があります。
日本に来る海外観光客の多くは、ある程度「日本のしきたり」を勉強してきているため、外国の文化習慣に迎合しすぎた行為は逆効果です。相手の国の文化背景を考慮しながら、日本の文化・習慣をきちんと説明しましょう。
こうしたコミュニケーションを通して相互理解を深めていくことが、おもてなし成功の第一歩です。
観光案内所に訪ねてもらうためには、海外のお客様にもわかりやすく、興味を引くディスプレイを設置することが大切です。
案内所の外からでも見えるデジタルサイネージや英語で書かれた大きなポスターを掲示すると、海外のお客様の目にも止まりやすいでしょう。
また、案内所前に立ち止まっているお客様に声をかけるときは、
「いらっしゃいませ、大きなお荷物をお持ちですね」
というように、挨拶だけでなく承認のひと言を加えましょう。
こうした工夫ひとつで相手の承認欲求が満たされ、自己重要感が高まります。
お客様の真のニーズを理解し、それに応えるためには、丁寧なヒアリングを心がけましょう。
たとえば、
「お土産を探している」というお客様に対しては、「誰に・何のために・どんなものを」までヒアリングします。
「娘に・誕生日のプレゼントとして・普段身につけられるものを」
「友人に・日頃の感謝を込めて・少し変わったプレゼントを」
ということまで分かれば、より的を絞った提案ができるようになります。
日本の地理や地名、駅名を知らない外国人観光客にとって、目的地までの移動時間や距離を認識することは非常に困難です。
「〇〇行きバスの乗り場はどこか」といった質問をされた場合は、乗り場を案内するだけでなく、
「最終目的地はどこか」
「何時までに到着したいのか」
「滞在時間はどれくらいなのか」
といったことまでヒアリングし、お客様の予定や条件にあった乗り換え案内をすることが望ましいでしょう。
目的地が人気の高い観光施設であった場合は、到着予定時刻の混雑具合や閉館時間なども伝えておきましょう。
外国人観光客のおもてなしを成功させる第一歩は、相手の文化や習慣を尊重したうえで、日本の文化や習慣を理解してもらう「相互理解」から始まります。
機転の利いた対応や柔軟なプラン提案ができるよう、丁寧なヒアリングも大切です。
また、指差しは手のひら全体で、タブレットは中指で操作するなど、基本的な動作を忘れないことも思いやりのある接客の基本です。
快適な日本旅行を楽しんでもらえるようなおもてなしを心がけましょう。